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汚染食材が給食に~いま 福島県の学校現場で起きていること

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福島第一原発の事故から、もうじき3年になります。
しかし、福島県内の子どもたちや保護者の置かれている状況の過酷さは、一向に変わっていません。

いま、福島県内の学校現場では、国の地産地消の号令の下、子どもたちに県内産の食材で作った給食を食べさせるところが急増しています。
はじめは、保護者も子どもたちのために、熱心に学校や教育委員会などに働きかけをしていました。しかし農家とのつながりがある人も多く、そうなると表立って反対することは、心苦しいものです。
やがて、放射能の恐怖から目を背け、声を上げることをあきらめる人も少なくありません。

しかし、事は子どもたちの「いのち」に関わることです。
放っておけば放射線量測定の甘い食品が、どんどん子どもたちの身体に入っていくことになりかねません。
市民測定室で測った食品なら、食べるか食べないかの判断は自由です。
でも、給食は違います。
「不安なら、お弁当を持たせればいい」という話でしょうか。
どの子どもにとっても、安全な給食が食べられるようにしなければ、意味がないのではないですか?

実は、コメの全袋検査については、本当に全袋検査されてはいないということが、わかっています。一反あたり一袋の検査をすれば、それでその地域のお米は「検査済み」として流通している例もあるとのこと。
実際には、同じ地区、同じ田の中でも汚染に濃淡があるのに…です。
報道されなくても、誰もがうすうす「信用できない」と思っていたことは、残念ながら当たっていました。
また測定器のアラームは、1kgあたり81ベクレル以上で鳴るよう設定されています。
つまり、60ベクレルや70ベクレルのお米が流通することになります。

「風評被害」とよく言われますが、甘い検査によって生産者が自らの首を絞める結果になっているのは、とても悲しい現実です。
学校給食におけるコメの地産地消を推進する県の方向性には、疑念を拭えません。

本当に不安のない食べものを、消費者の口に届けるのが生産者の誇りであり、農水省や文科省、そして県の役割なのではないでしょうか?
今もなお被曝の不安にさらされている福島県民に対し、給食を利用して、子どもたちを盾に踏み絵するような「地産地消」を迫るのは、酷ではありませんか?

特に給食は、大人より放射能に対する感受性が高い子どもが食べるものです。
ベクレル数を細かい数値まで測定し、公表すること。できるだけ離れた産地の食材を入手するよう、心を砕く必要があると考えます。
子どもたちの健康が損なわれたとき、苦しむのは子ども自身だけではありません。
その親である私たち大人も、自らを責め、苛むことになるのですから。


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