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脱原発を決めたドイツと脱原発出来ない日本、どこが違うのか

2011年3月11日、福島第一原発の爆発事故が起きました。

世界を震撼させたこの福島第一原発からは、2年以上経った今もなお、放射能が漏れ続けています。そのため海洋汚染、土壌汚染、食品汚染は深刻化し、その後の瓦礫焼却問題や、食品への基準値の対応の遅さに不信感を持った方も多いと思います。
政府の隠蔽体質に気づいた人も、多いはずです。
「ただちに健康に影響はない」とした政府の見解とは裏腹に、既に民間のみならず公的な調査でも、甲状腺の異常などが特に子供達に影響を与えている事実が、明るみになっています。きちんと調べられていないだけで、セシウムの心筋への影響や、ストロンチウムなどの影響もこれからジワジワと出てくると警告している研究者は沢山いるのです。
チェルノブイリの教訓が全く活かされていないことは、残念でなりません。

もちろん市民も黙っているわけはなく、脱原発・反原発の運動は盛り上がりを見せています。
しかし政治には一切反映されず、それどころか原発を進めてきた自民党が政権に返り咲き、さらに安倍晋三首相は原発を海外輸出までしようとしています。脱原発どころか、原発推進へと時計は逆回りです。

ところが、ドイツはどうでしょうか。
ドイツも福島原発事故の前はどちらかと言えば原発推進の国でした。それが一転、脱原発へと舵をきったのです。
なぜ、そんなことが出来たのでしょうか?

ドイツでは福島原発事故後、原発の専門家ではなく、哲学者や宗教家、社会科学家、ベテラン政治家から構成された「より安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」が、リスクを抱えた原発の利用に「倫理的根拠はない」と結論づけたのです。
これが、原発推進路線のメルケル首相の背中をも後押しし、脱原発を決めたのです。
議会でも、与野党、右派左派問わず全会一致で、脱原発を支持しました。

日本では、原発を維持したい財界を中心に、専門家や学者、さらには政治までもが原発稼動優先で動いている現状です。
一方ドイツでは、経済や技術よりも社会の倫理的価値判断が優先するという、「筋論」こそを優先したのです。

日本は、今後ドイツのように脱原発へ舵をきることが出来るのでしょうか?
それは、私たちが政府や専門家と言われている人たちの発言を鵜呑みにせず、これまで以上に政治に関心を持ち、そもそもが経済優先で動いている社会自体を考え直して、人間が地球で共生し生きるということを、「筋論」「倫理」の観点で考えることにかかっているのではないかと思います。そしてそれこそが、今を生きる私たち大人がやらなければならない事だと、痛切に思います。

※参考: 2012.5.25 東京新聞「こちら特報部」
〈哲学者が原発止めた独 日本にない知識人の倫理委員会〉
東京新聞の記事(本文有料)
「みんな楽しくHAPPY♡がいい♪」による全文書き出し

メルケル首相の脱原発宣言


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