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自然放射線と人工放射線は、同じもの?

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私たちの暮らしにエネルギーは欠かせないものだから、「原子力発電所は必要である」という考え方の人もいるでしょう。
この話をするときに、必ずといっていいほど話題にのぼるのが「自然界にも放射線はある」という論理の展開です。
だから、万が一原子力発電所から放射線が放出されても、大事にはならないと。

みなさんは、「自然界に放射線があるから、原発から放射線が放出されても大丈夫」と考えるでしょうか?仕方がないと思えるでしょうか?
この疑問に、京都大学原子炉実験所 助教の小出裕章さんは、このように答えていらっしゃいます。

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たしかに、自然界に放射線はあります。
しかし、自然だろうと人工だろうと放射線は必ず危険を伴います。自然放射線が安全なわけではない、ただ避けることができないものなのです。
地球は、いまから46億年前に生まれたのですが、そのころは、地球上に生命が存在できないほど宇宙線が降り注いでいました。
その地球に水や大気ができて、海ができて、宇宙線が大気で遮られるようになって初めて、海の中に生命が生まれました。ようやく自然放射線と折り合いをつけるなかで、生命が生まれたわけです。
世界中に、先天的な障がいをもって生まれてくる子どもがいます。その障がいの一部は、自然放射線の影響であると考えられます。自然界の放射線に人工的な放射線で「危険を上乗せ」しようとすることは、私は出来る限り排除しなければならないと考えています。
人工放射性物質は、天然の放射性物質と違う性質を持っています。
例えば、福島第一原発の事故で排出されたヨウ素(甲状腺がんを発症させる要因となっているもの)があります。
自然界にもヨウ素はあります。甲状腺は人間のホルモンをつくる臓器ですが、ヨウ素がないとホルモンはつくれないのです。ですから人間は必ず、環境からヨウ素を摂取してホルモンをつくるのです。自然界にあるヨウ素は放射線を出しません。だから、被ばくせずに生きてこられたのです。
しかし、いま私たちは「人工的なヨウ素」を作り出し、環境にバラ撒いてしまいました。
そうなると人間の身体は、放射能を持っているヨウ素と持たないヨウ素の区別ができないのです。判断できないから人工的なヨウ素もどんどん取り込んでしまう、その結果、甲状腺がんになってしまうことがあるわけです。
これまで、人間が遭遇したことのないような被ばくを(人工的に)してしまうことになります。
ですから、単に放射線を出すという理由だけで同列に考えてはいけないのです。
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さて、いかがでしょう。
私たちは、できる限り危険なものは遠ざけるべきではないかと考えます。
みなさんは、どのようにお考えでしょうか?


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